東西パイプライン停止を受け、サウジアラムコは9月20日、ラス・タヌラ周辺でVLCC7隻に約1,400万バレルを一気に積載しました。
ホルムズ経由のサウジ原油輸出は直近6日平均で日量約290万バレルまで回復。8月の約70万バレル/日から大幅に増えています。これを受けBrentは一時100ドルを割りました。
しかし航路自体が正常化したわけではありません。週末にホルムズを通過したコモディティ船は17隻、前週37隻。戦争前には大型商船だけで1日約125隻が通っていました。ヤンブーでは9月16日以降、原油積み込みが確認されていません。
「原油が出ない」という危機から、今度は「出せるが、運ぶ船が足りない」危機に変わりつつあります。VLCCの用船料は記録的水準に達し、世界のVLCC船隊の約15%がホルムズ周辺や喜望峰迂回などに拘束されているとの推計も出ています。
これはLPガスにも重要です。VLCCとVLGCは別船種ですが、同じ中東海上輸送市場で、戦争保険・船員リスク・航路混雑・STS(洋上積み替え)・迂回航路のコストを共有します。つまり、原油価格 ↓でも、中東フレート ↑+戦争保険 ↑+輸送日数 ↑ということが十分あり得ます。
