サウジアラムコは、9月11日のドローン攻撃で停止していた東西パイプラインを22日に再稼働させ、紅海側ヤンブー港から原油・石油製品の積み出しを再開しました。29日時点でヤンブーと近隣のAl Muajjizでは、タンカーが約1,000万バレルを積み込んでいます。現在の東西パイプライン輸送量は推定200万~265万b/d、数日以内に300万~400万b/dまで増える見通しです。攻撃前の約550万b/dへの完全復旧には、なお1カ月程度かかる可能性があります。
サウジは再び、東部油田 → 東西パイプライン → ヤンブー → 紅海というホルムズを通らない輸出ルートを使えるようになりました。実際、中東の9月原油輸出は1,632.8万b/dまで回復し、2月の戦争開始後で最高。Brentは29日に2.5%下落して102.59ドル/bblとなりました。
LPガスに直接ヤンブー原油の数量が効くわけではありません。しかし、ホルムズに集中していたタンカー・STS需要が分散すれば、船舶滞留緩和 → STS需要低下 → 海上運賃低下 → 戦争プレミアム縮小につながる可能性があります。
ただし「物流正常化」と判断するのはまだ早いです。サウジアラムコは、オマーン沖STSで積み替える10月後半積み原油について、最大9ドル/bbl程度の値引きを検討していると報じられています。理由は異常に高い輸送費です。つまり、原油供給量=かなり回復している一方、輸送コスト=まだ異常です。これはLPガスにもそのまま当てはまります。
