
日経新聞の「私の履歴書」ですが、夫婦で共通の見解がありまして、「サラリーマン経営者のやつはツマラナイ🤣」
なのに、仲のいいガス事業者の方とも同意見でしたが、4月のソニー元社長の平井一夫さんのは面白かった。久々に最後まで読了しましたよ、夫婦ともに。
さて、何が違うのかと言いますと、平井さんのは「平井さんの履歴書」じゃないんですよ。本当に彼がいた時代のソニーの履歴だった。
常に悩み、葛藤し、適材適所に成り得る人に協力を仰いで、自分で事を成し遂げたという自己主張はほとんどなく、「その時代にソニーに居た周りの人たちによってソニーは復活した」と、そういう好感の持てるストーリーだった。
そうなんです、大抵のサラリーマン経営者のやつは、「オレが、オレが、オレがやったんだー」っていう、自己主張モノが多くてドン引きなんですね😰
そもそも、サラリーマンでのし上がってトップになった人で、少なくとも私の会社人生の中で尊敬できる人は一人もいなかった。上に媚び、下に強く当り、さしたる能力もないのに、たまたま時の上層部に気に入られてトップに昇りましたよ、と。
彼らが凄い人だと、選ばれし者だと言うのなら、この国は30年も低迷していません。なので、平井さんがソニーをどん底から復活させることが出来たのも、そういう人たちとは一線を画していた「本物」だからだと思います。
会社の仕事って、みんなに支えられて成し遂げられるわけで。
それを上が忘れちゃあかんと思うのですよ。トップほど謙虚にならなければならない。上に立つ人ほど、下の意見に耳を傾けなければならない。
古今東西の英雄はみんなそれをやってきたわけで。まさにこれからの日本はそういう社長、管理職が求められると思います。大体、私も含めて今の50、60代なんて前時代の思考しか出来ませんから、今の時代の若者たちがこれからの世界を創るのであれば、彼らの言葉に耳を傾けないと、まずは。
それを感じさせてくれた、久し振りの面白かった『私の履歴書』でした。平井さん、ありがとう✨

日本経済新聞2025年4月30日付「私の履歴書」