合併で失われるもの

親しくさせて頂いている某元売りの常務さんから講演の依頼を受けまして、打合せに出向いてきました。

で、飲みながら私のいた某大手石油会社の話になったわけですが、思い返してみますと、

合併を繰り返して企業体質が弱くなったんじゃないか

と、今も思うわけです。

日本企業の国内合併が行われるのは、言うまでもなく需要の減少が背景にあります。もうそんなに数は要らないよ、と。

最初の合併の時は救済色が強かったこともあり、相手方の管理職が随分と辞めた、もしくは辞めさせられた感がありました。

しかし、業界当時6位の会社との合併では、ほとんど人員削減が行われませんでした。

その結果、何が起こったかというと不要なポストがだいぶ増え、一つの部に副部長が6人も居たり🤣、結果として要らない仕事を作り出す因になっていったわけです。

そしてさらに、「個社のいいモノ、いいコトを取り入れていこう」という発想ではなく、某銀行のように、力ある方の企業のシステムや風土が知らぬ間に蔓延していきます。6位なりのエッジの効いた販促施策とか、面白いのもあったのに悉く削除されていきました。

で、何が残念だったかと言いますと、6位が1位になって、吸収された会社の社員が、凄いこと言うわけですよ。

-当時、燃料電池が年間200億の赤字を垂れ流して、大規模実証から関わっていた私は強い責任を感じて(感じなくてもよかったかもですが)、構造改革案を作って、本社の企画グループマネージャーとして、大鉈振るおうと頑張ってたのですが…。6位出身の偉い方がこう言ったんです。

「200億程度でウチの屋台骨が揺らぐわけじゃないから」

(…はい?いま「ウチ」って言いました?私は合併前からずっと問題意識持ってて、仲間のためにも何とかしなきゃと必死にやってきたんですが…)

さすがにこの時は力が抜けましたね😰

会社に居た時から何となくは感じていましたが、遠慮なく言わせてもらいますと、合併すると企業の質は落ちます。

これはどこも同じような気がします。今までは気心しれて顔で仕事ができたのが、合併するとそういうわけにいきませんから、色んなルールが作られていく。それが元々遅かった仕事のスピードをさらに遅くし、今なんてもう動けないんじゃないかとすら思うくらい、ここ数年、外への発信がほとんどない。

だから、合併せずに独自路線を走っている某元売りには頑張って欲しい。貫いて欲しいと思うわけです。

行く途中にあった箸のお店。「人と人を結び付ける」!まさにコネクトじゃないですか!/「近くに名所があるんですよ笑」とのことで、何と10分で660円!時間じゃなくて?🤣/飲んだ後のしめはカレー系に尽きますね~🍶