LPガスの優位性を地域に伝えていく

今さらなんですが、LPガスは優れたエネルギーです。しかし、消費者への伝え方がいまいちと言いますか、なかなかLPガスの良さが伝わっているとは言い難い。

電気や都市ガスはマンモス企業が多く、潤沢な広告宣伝費を投下して、オール電化や都市ガスの優位性を大いに喧伝しています。関東では東京電力、東京ガス、関西では関西電力、大阪ガス、等など地域ブランドもしっかりと確立されていて、エリアで知らない消費者はいません。

一方、LPガスの元売はと言いますと、こちらもENEOSと三井物産、丸紅の合弁であるENEOSグローブ、同じく出光興産と三菱商事の連合であるアストモスエネルギーなど、大企業の連合体ではあるものの、親会社から見ると売上、特に利益額は雀の涙と言っていいレベルで、LPガスの優位性をPRするために消費者向けに大々的なPRをするほどの宣伝原資はない。

また業界紙では、元売りや卸の社長さんたちが「LPガスは優れたエネルギーです!」と年初の挨拶等で言われておりますが、選挙活動中の政治家よろしく、平時はいったいどんな普及活動をしているのかもよく見えないのが現状です。

ですので、LPガスの優位性をお客様に伝えていくのは、現場を担う小売事業者の方々に頼るところが大きい。そして、その活動自体が価格以外の価値競争につながっていくと思うのです。

私も石油会社で燃料電池事業を担当していた時、ハウスメーカーの方から「どうして都市ガスよりLPガスはこんなに高いんだ」と、これに対しては常々「カロリーはLPガスの方が都市ガスの2倍もあるんです。ですのでカロリー換算したらほぼ等価なんです」と、随分言って回りました。

床暖房も、電気式とガス式の2つを賃貸で経験していますが、

圧倒的にガスの床暖房の方が早く温まって、本当に暖かい

それと、LPガスのヒット商品となったリンナイの『幹太くん』。これ、普通の洗濯機の乾燥が2時間掛かるところ、1時間以内に出来ちゃうんですよね。こういうことを、ショールームで、ショールームがなければガス展で、ガス展が開けない規模なら検針票とセットにしてチラシで配布、ダイレクトメールなど、やりようはいくらでもあると思います。

能登の震災であらためてLPガスの緊急時可搬性がクローズアップされ、学校体育館の空調にはGHPが推奨されるようになり、災害時の即時対応エネルギーとして、エネルギー基本計画でも見直されたLPガス。そういった国策的後押しの中で、それと併行しての地域での地元での地道なPR、是非続けて欲しいと思います。

大ヒット商品となったリンナイの『幹太くん』/カセットコンロ、バルク供給、そして持ち運べる燃料、LPG/炊き出しもその場で対応可能

Connect Energy

異なる地域のエネルギー事業者同士を結び付け、人と人の交流、事業と事業のマッチングを通じ、共に発展・成長していくことを目的としたコンサルタント。長期的に寄り添って課題を共有解決していきたいため、契約対象社数は上限を設定。プレゼンテーション研修、講演は回数によって応相談。 連絡先:haruhiko.sakaino1@outlook.jp

Related Posts

歩くことの大切さ

歩くことが大事なのは分かっておりました。なので毎朝、起きたら…

Read more

本決算シーズンを終えた中で

上場企業の3月期本決算発表がほぼ昨日で終わりました。全上場企…

Read more

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です