
新年あけましておめでとうございます。皆さま、今年もどうぞ宜しくお願い致します🎍
年末の最高裁判決からこの問題、ずっと考えてました。いや、いきなり既存配管の所有権を消費者に移してしまうというのは、いささか強引ではないかと・・。
なので、整理も含めて少しワーキングを遡ってみました。
★第4回【2023年3月2日開催】
・液石法に基づく制度となっており、業界にも定着している商慣行である。
・多くの企業が毎年数億円の配管における設備投資を行っており、資産として計上・償却し、それに基づいて決算をしている。
付合により所有権がないことを採用すると資産として扱えなくなることから、決算方法を変える必要がある。
また、消費配管はガス販売事業者の切替えがあった場合、液石法の規定に基づいて所有権を移転しなければならなく、それがすべて無効になると大混乱を生むのではないか。
★第5回【2023年5月11日開催】
・戸建ては、設備費を明らかにし、情報を提示するべきである。消費者に選択の機会を与えてほしい。
・3部料金制は、徹底ではなく義務化すべき。戸建て関係において、設備費を外出しし、3部料金制で透明性を確保するべき。
★第6回【2023年7月24日開催】
・既存の貸付配管のガス契約と新規契約をどうするか、分けて考えるのが重要だと思う。
既存の貸付配管契約のほとんどの場合、ガス事業者が行っている契約であり、これが無効だというと、業界全体に大きな影響があるため慎重に考えていただきたい。
・既存契約をどうするかは大きな問題であり、3部料金制で見える化するのか、一気に償却して精算するのか、価値が減損していく中で金額をどう考えるかは重要。
いずれにしても、ガス事業者と建設会社の問題であり、そこに消費者を関与させるのは問題を複雑化させる場合もあると思う。
・事業者は無償配管をやめたほうがいい。いろんなトラブルが生じていることも考えると、賃貸での無償器具をやめようというのと同様、戸建ての配管も新規はやめておこうというのが消費者にとっても非常に明確になるのではないかと思う。
★第7回【2023年11月22日開催】
・今後の新規契約について貸付配管は行わないと整理するのは一歩前進。建物所有者と配管所有者を一致させるように早期にロードマップを示してもらいたい。
・貸付配管は長きに渡る慣行であるが、事業者切替え時のトラブルの温床であり、事業上のリスクとなっている。
今回の制度改正を契機に、制度改正後の新規契約は配管を建物所有者の所有物と位置付けるように推奨していくべきではないかと考える。
これにより建物所有者が自らの判断基準に基づいて LP ガス事業者を自由に選択することが可能になる。
★第8回【2024年1月29日開催】
・戸建て住宅において、配管の所有権をLPガス事業者が持つことでLPガス事業者の切り替えが事実上制限されることが問題。
建物と配管の所有者は一致させるべき。今回、ロードマップが示されたことは大きな前進で、将来的には禁止すべき。
・建物と配管の所有者を一致させるのが望ましいとしつつ、実態をみながら制度改正の要否について検討していくというのは妥当な方向性だと思う。実態調査にあたっては、法律家等の専門チームで整理していってほしい。
・・・なので、新規は期限を区切って、「(例えば)2027年1月から、ガスの消費配管は消費者の選択の自由を促す観点からも、建物所有者の所有物となる契約にすること。具体的には、工務店、ハウスメーカー等、建設事業者に配管代、設置工事費を請求すること」
これはクリアで異論はないのではと思いますが、問題は既存ですね。ワーキングで事業者から出た意見は、「いやいや、ウチの会社の資産だから、消費者にすぐ移せって、財産権の侵害じゃないか、無謀だよ」と。
なので、償却が終わった顧客から所有権を消費者に移転していくというのがベストなんじゃないでしょうか。判決を受けて行政が重視する点は、
・貸付配管を根拠にした解約制限が残っていないか
・中途解約時の残存価額請求条項が存在しないか
・消費者に不当に不利な違約金条項がないか
設備の所有形態よりも、契約の内容を重視するはずなので。
そもそも多くの設備は簿価ゼロまたは低額ですし、最高裁の判決も「既に償却が終わった顧客にも同額のガス料金を設定するなど、全体収支の枠内で回収しているはず」と言っているわけです。個別に残存費用を取れなくても、全体として損はしていないでしょ、と。
なので、一律の無償移転を求めるわけでもなく、事業者にも選択肢はあるわけです。この辺、ワーキングで揉んだ方がいいですね。


