今回は閑話休題、趣味のバードウォッチングについてですが、タイトルの本が秀逸です(鳥好きにとって)。
鈴木俊貴さんという方で、シジュウカラの鳴き声から文法を発見して、「鳥同士で会話をしている」と、これが世界の学会からとてつもない高い評価を受けます。
実は、ウチの嫁はだいぶ前から、「鳥さんは会話している」と言っておったのです。私も意識して鳥の声を聞いているうちに、「本当だ」と思うようになっていきました。
著者の先生が指摘しているように、例えばシジュウカラの
ツーツピ!ヂヂヂヂ・・・は「ツーツピ!」が警戒せよ、ヂヂヂヂが「集まれ」
「警戒しながら集まれ!」と、鳴き声の組み合わせで会話をしているんです。
著者は軽井沢に通い続け、泊りがけで何度も何度も観察を繰り返し、シジュウカラの鳴き声に法則があることを見い出したわけなんですが、ウチのベランダに来るシジュウカラをよく見てますと、確かに会話してます。
よく聞く「ツピ、ツピ、ツピ、ヂヂヂヂ」も、「気を付けて集まれ」なんです。鳥は食べ物を見つけると、独り占めせずに仲間を呼んで一緒に食べるんです。
なぜかというと、大勢で集まった方が、天敵に対して警戒態勢が張れるからなんですね。単体だと猛禽類に狙われやすいので、仲間を呼んで食べる。
ベランダにはシジュウカラの他にメジロ、スズメ、ヒヨドリ、イソヒヨドリなんかが来ますが、イソヒヨドリは面白いですよ。
夏から秋ぐらいにかけて、なんだかブツブツと独り言を話してるんです。話しているというか、他の鳥の鳴き真似も混ざっているような、何とも言えないユニークな調べといいましょうか笑。
スズメなんかは、エサを食べる時は嬉しそうな声を出す反面、天敵が近くを通った後は、なにやら低い声でブツブツ言っていたり、耳を傾けて聞いてみると面白いですよ。言葉は人間だけのモノじゃないということがよく分かります。
それと、人間と同じで個体差があるんです。シジュウカラといっても、全部がまったく同じシジュウカラではありません。
大きいのもいれば小さいのもいますし、俊敏なのもいれば動きが遅いのもいますし、警戒心が強いのもいればそうでないのもいる。同じ種の鳥でも、それぞれ個性が存在します、はっきりと。
なので、たまにはこういう時間の中で過ごすのも悪くないですね。鳥好きの私たち夫婦にとっては、すぐ近くにオアシスがあるような感じで、ここに住んでいて良かったなと、感じているところです。


