商慣行是正講演がついに100回を迎えました。都度、新たな情報を加えてバージョンアップを重ねてきましたが、今作の「是正後の未来を創る」においては、「失ったものを取り戻す」という新たなメッセージを加えて大幅にリニューアルしました。
「失われた30年」-企業人たる我々は、実は失くしてはいけないものを失くしてきたのではないか、という問題提起です。かつて金沢に住んでいた時、毎週土曜日は外食に出かけていました。30代前半でそんなに給料も高くないのにどうしてか?社宅が安かったんです、月に1万円以下だったかと思います。
全国に保養所がありまして、旅好きだった亡くなった父親が喜んでました。「春彦のお陰で全国に格安で旅行できる」と、親が喜んでくれて誇らしかった。ところが、コスト削減の名のもとに、次から次へと福利厚生が削減されていき、社宅制度も保養所も今はありません。
一方、いくつかの契約先でやらせて頂いているプレゼン研修の発表では、多くの若手社員が「コミュニケーション」「福利厚生」「つながり」を求めていることが分かりました。勝手に思い込んでいた「最近の若者像」とは真逆の結果に、若き経営者も驚きを隠せなかった。
何も新しい若者文化に迎合することはないんです。我々が失ってはいけなかったものを取り戻せばいい-このメッセージが、特に経営者の方々に響いたようで、「元気が出た」「希望が持てた」「閉塞感が打破された気分」と、嬉しい言葉の数々を頂くに至っております。
やはり何が嬉しいかと言いますと、これらの言葉で私は「元気を頂いている」んですね。
皆さんに元気を与えて、私も皆さんから元気を頂く。
昨日も70代後半の会長の方々と美味しいお酒を頂き、頂き過ぎてまだ頭が痛いのですが笑、元気な姿を見るのが嬉しい。これが生きている実感なのかもとも思います。これからも元気を与え、元気を頂ける講演を続けていけるよう精進したいと思います。

