有名なイソップ寓話、「三人のレンガ職人」の話。
世界中をまわっている旅人が、ある町外れの一本道で、難しい顔をしてレンガを積んでいる男に会った。旅人はその男のそばに立ち止まって、「ここでいったい何をしているのですか?」と尋ねた。
「何って、見ればわかるだろう。レンガ積みさ。朝から晩まで、俺はここでレンガを積まなきゃいけないのさ。暑い日も寒い日も、風の強い日も、日がな一日レンガ積みさ。腰は痛くなるし、手はこのとおり」
-もう少し歩くと、一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会った。先ほどの男のように、辛そうには見えなかった。「俺はね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これが俺の仕事でね。なんてことはないよ。この仕事のおかげで俺は家族を養っていけるんだ。大変だなんていっていたら、バチがあたるよ」
-もう少し歩くと、別の男が活き活きと楽しそうにレンガを積んでいるのに出くわした。「俺たちは、歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ!ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだぜ!素晴らしいだろう!」旅人は、その男にお礼の言葉を残して、また元気いっぱいに歩き続けた。
何年か前のNHKの『プロフェッショナル-仕事の流儀』で、横浜でゴミ収集の仕事をされている方を特集していて、涙が出た場面があったんです。「どうして、そんなに一生懸命に出来るんですか」との質問にその人が答えるんです。
だって、自分の生まれ育った町を綺麗にしたいじゃないですか!
これ、原点だと思うんですよ、仕事の。最初の職人は「やらされてる」感、満載。二番目は生活費を稼ぐために当然、というスタンス。そして三番目は「後世に残る仕事をしている、社会に貢献している」という気持ちで取り組んでましたね。
プロパンガスは生活に欠かせない大切なエネルギー、その想いをもって各家庭に届けられているか、そして経営者は、そういうモチベーションを社員に与え続けられているか、これが会社の、そして成長の良し悪しを決定づけていると思います。