
前回の続き−『歩く マジで人生が変わる習慣』に凄いことが書いてある。
テスラの発表イベントでイーロン・マスクが、2026年までにテキサス州とカリフォルニア州で、完全自動運転ロボタクシーの投入を開始すると宣言した際、筆者の目を引いたのはマスクが描き出した「未来都市」の青写真であったとのこと。
「本当に面白いのは、これが私たちの住む都市にどう影響するかです。街を車で走っていると、至るところに駐車場があることに気づきます。自動運転の世界では、駐車場を公園に変えることができます。−私たちが住む都市に緑地を作る大きな機会があります。それは本当に素晴らしいことだと思います」
この文章を読んだとき、最初は何を言っているのか、何が言いたいのか分からなかったんです、恥ずかしいことに。それを筆者が以下のように解説してくれております。
・現代社会には15億台を超える自動車が存在するが、その稼働率はわずか5%に過ぎない。そしてそのほとんどが遊休資産として、都市という貴重な空間を占拠して過ごしている


・京都大学のシミュレーションによれば、自動運転タクシーの普及によって、必要な自動車の総数は84%も削減され、駐車場の面積も71%削減されるとのこと
−つまり、イーロン・マスクの自動運転車普及構想はお金儲けのためではなく、緑あふれる未来都市の実現のためである、このように筆者は見たわけですね。加えて、テスラでマスクの右腕を務めた人物の言葉を紹介しているのですが−。
「イーロンは、テスラの車が何台売れて、シェアをどれくらい取るかということには、実はまったく興味がありません。
彼の最大の関心は、世の中の化石燃料の車をどれくらい減らすかだけです。
フォード、ダイムラー、トヨタなどの化石燃料のシェアを減らし、ある程度まで世の中が変わったら、テスラの使命はそこで果たされる、という考え方なのです」
−私のような凡人は、「また金儲けか」とか「また話題作りか」などと思ってしまうのですが、その先には遠大な構想があるのだと、本当かどうかに関係なく、大きな理想のための足掛かりなんだと、あらためてその考えに大きな感銘と言いますか、及ばない何かを感じた次第なのです。
ユーチューブでたまたまホリエモンとZOZO創業者の前澤氏との対談を見たのですが、ホリエモンがライブドアの株式を結果的に1万分割した時も、「世間は『また金儲けか』と揶揄してたけど、本当はたくさんの人に株を買ってもらいたいがための、安くする手段だった」と言っておりました。
ほとんどの日本の大企業が今、目先の利益のことしか考えずに利他の精神も失い、過剰コンプライアンスの鎖に繋がれて矮小化していく中、「その先にある何か」を目指す大きな理想に気が付いてくれないか、と。少なくとも、いま私と契約して頂いているガス会社の皆さんとは、このことを共有していきたいと思ってます。
いや、久しぶりにいい本に出合えました😊