さかいのはるひこ

境野春彦

1987年
群馬県立前橋高等学校卒業
1992年

慶應義塾大学法学部政治学科卒業

1992年
大手石油会社入社
2007年

最年少管理職として会長直轄プロジェクトにリーダーとして従事。以降、太陽光事業、燃料電池事業の責任者を歴任

🅿️石油会社での大きな思い出は、2002年から4年半携わった光学機能性液晶フィルム事業。当時、携帯電話の画面がモノクロからカラーに替わり、ガラパゴス携帯が全盛期で各社から当社液晶フィルムの引き合いが旺盛であった。生産が間に合わず、主要顧客からは納入を急げと矢のような催促の日々。緊急事態に近い状態の中、工場長と直談判し、交代制の24時間操業体制を敷いてもらい、欠品を何とか凌いだ。その時、「納められなかったら会社を辞めて責任を取ろうと思いました」という若い私に、主要顧客の生産管理のベテランの方がこういった。「境野さん、それ責任取る言わんのよ。責任を取るいうのは、モノを納めること。これ以外にないんよねえ。だが、あんたは工場を動かして納めることができた。これが責任を果たすいうことなんじゃな」-この方からこの前、久し振りに電話を頂き、「会いたいなあ、会って飲みたいわ」と言われ、涙が出た。この時代、苦楽を共にした仲間の間で「サラリーマンの青春時代」と名付けており、彼らとはいまだに時たま会い、酒を酌み交わしている。

2015年
LPガス元売り会社に出向、電力事業を展開。多くのLPG事業者の知己を得る

🅿️石油会社との最大の違いを感じたのは、元売りと顧客との関係が会社対会社の関係ではなく、人対人の関係であることだった。ブランド使用を前提とした特約販売契約で元売りとの関係が強固な特約店は、相手にしているのはあくまでも「元売りの社員」。一方、差別化が出来ないLPGは、石油と異なり元売りは選ばれる立場であり、小売りの最前線にいる販売店が最も強い。であるがゆえに、販売店が見ているのは会社でなく「人」である場合が大半を占めていた。その人間が信頼できるかどうか、本当に自分たちのことを考えてくれているかどうか。
ここに来て、ガス会社向けの電力自由化講演が多くの方々に受け入れられ、一生お付き合いできる方々と多く出会えたことが、人生の大きな転機になった。パワハラで有名な上司と大喧嘩の末の出向となってここに来たが、あのことが無ければ今の自分はないわけで、人生とはだからこそ何とも面白い。

2019年
大手新電力からヘッドハント、主に低圧部門を管掌

🅿️私の講演を聞いていた新電力の若手社員が、「その講演を自社でやってもらえないか」ということで、彼が取締役や社長に繋いでくれ、新たな仕事への挑戦を模索していた時期とも重なり、それが縁で転職することとなった。中途社員が大半を占め人間関係のしがらみもなく、LPG事業者の代理店も多く楽しくやらせて頂いたのだが、欧州におけるLNG価格急騰にロシア・ウクライナ戦争が加わり、未曽有のエネルギー危機が勃発した。これを機に電力は市場の激動に耐えられず市場連動制を導入、新電力が旧一般電気事業者よりも必ず安いという営業が出来なくなり、多くのガス事業者の電気への興味も薄れていく。そんな中で、西日本のあるガス事業者から「商慣行是正の講演を販売店会でやってくれないか」との声を頂き、作業に没頭していくこととなった。講演を重ねるうちに、業界への愛着と課題解決へのミッションマインドが強くなり、いつか独立して独りで仕事がしたいという気持ちもその上に重なっていき、そして-。

2025年
Connect Energy(コネクトエネルギー)合同会社を設立

趣味:バードウォッチング(日本野鳥の会・特別会員)/カメラ/読書/ウォーキング
得意:プレゼンテーション/電気、ガス、再生可能エネルギー/戦国史

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プロパン産業新聞・対談企画

2025年・新春企画 橘川先生と➀   
2025年・新春企画 橘川先生と➁   
連載100回記念 日置室長と

講演-タスクフォース21より